菜友館を後にして、松村さんにオススメしてもらった千里浜(ちりはま)に寄ってきました^ ^
日本で唯一、自動車やバスでも砂浜を走ることができるビーチ。
アメリカのデイトナビーチ、ニュージーランドのワイタレレビーチを含めて世界でも3ヶ所だけと言われています。
砂の密度が高いから、足跡のロゴもくっきり。
翌日には金沢市へ向かいました。
金沢市(かなざわし)は、石川県のほぼ中央に位置する、石川県の県庁所在地。
石川県3件目に伺った農家さんは、菜友館の松村さんご推薦。
自然栽培で魂の蓮根(れんこん)を作っている『岡山農園』代表『岡山 哲章』さんにお話を伺いました^ ^
ベジタブルジャーニー69件目の農家さんです^ ^
岡山農園として蓮根一筋3年目。
約8反の広さを従業員と2人、他に選別で3人、計5人で切り盛りされています。
今まで聞いたことがなかった『自然栽培』での蓮根。
蓮根は字のごとく『蓮』の『根』かと思いきや、私たちが食べているのは蓮の『茎』が肥大した部分。
農の道に入ったきっかけは?
大学で大阪に行って、その後、営業職に就職。
その会社が石を輸入して、石屋に卸す仕事だったんです。まぁ墓石関係なんですけど。
石って天然じゃないですか。あれを磨いて暮石にするんですけど、同じ様な綺麗な断面ばかりじゃく不揃いな柄とか模様とかもあって、それを外国では薬剤を使ったりして、来た時は綺麗な石なんだけど、建てたら1ヶ月後にはそれが浮き出て来てクレームとかになるんです。
営業職の自分は良い物だと思って売ってるわけなのに、そういうのが出てくると自分は何してるんだろうってなっちゃって、自分に嘘つきたくなくて仕事を辞めたんです。
色々模索していく中で、農業だったら自分でモノ作って、なおかつ自信のあるものだったら自分で販売できる。
これは理想の流れだなと思って始めようと思いました。
とりあえず日本人はまず『米』だと思って慣行栽培(現代農法)の稲作農家に6年間勤めたんですけど、実際はほとんど機械に乗っているオペレーター作業が多くて、イメージだと鍬(くわ)ふってるようなのがあったのに、百姓ってこんなのかなって疑問に思ってたんですね。
慣行栽培だったから毎日、除草剤も撒いたりしてて。
こんなの本当にいいのかなって思っちゃってて、自分が独立するなら無農薬で何かやりたいなと思ってた時に、たまたま蓮根の鍬掘り(くわぼり)をやってる方の所で掘らしてもらったら『こりゃ楽しい』ってなって、それで蓮根に魅了されました。
鍬掘り(くわぼり)とは?
本当にちっちゃい『熊手』なんですけども、それと『チョウサミ』っていうテコの原理を利用した道具を使って、その2つだけで蓮根を掘っていくんです^ ^
これ今、水はってるんですけど、収穫する時になったら全部抜いて、泥をひたすら掘っていくっていう。
泥の中から蓮根を探して、出て来たやつを手で引っこ抜くっていう100%人力の作業ですね。
鍬を入れて失敗すると大事なれんこんを傷つけてしまうし、水をたっぷりふくんだ重たい泥をかきわけるのは、正直大変です(笑)
去年自分がどれだけの泥を動かしているのかざっくり計算したら、4000tぐらいありましたね。
4tトラック1000台分(笑)
そこから取れた蓮根がどれくらい取れたかっていうとだいたい6、7tぐらいしかないと思う。
だからもの凄い価値ある蓮根を出してると思うよ(笑)
この辺りの蓮根は『加賀レンコン』って言って石川県の金沢市で生産されていて、キメが細かくもっちりとした食感ですごく美味しいんですよ。
中でもココ小坂地区で作られる『小坂レンコン』は粘土の割合が多くて、密度の高い粘土質な土で栽培するからもう絶品です。
しかもうちのは自然栽培だから、蓮根の密度が違うのと、もの凄い粘りが強くなってておかげさまで評判が良いんです^ ^
蓮根て切ると断面がすぐ変色するんですが、うちのはなかなか変色しないんですよね。お客さんいわく、日持ちも良いみたいで。
見えない土の中にある蓮根をどうやって見つけるんですか?
葉が水を弾くのは『ロータス効果』って言うんですけど、この真ん中の部分。
これが人間で言うと、お尻みたいなもんで、その模様の方向に茎が伸びてるなってわかるんですよ。
蓮根て1つの芽が伸び出すと分裂を繰り返して扇状に三角形に伸びていくんです。
だいたい20mぐらい伸びるかな。
こういう区間された場所は蓮根にとっては狭いので『根回し』という作業が必要なんです。
そのまま伸び続けるとあぜに当たって肥えなくなってしまうし、肥えたとしても形が悪くなってしまうので、その芽を一旦掘り上げて、また中に方向を変えて回してあげる。これが『根回し』です。
蓮根を美味しく食べる方法ってありますか?
本当に素材が良いから、素揚げとか茹でるだけでも美味しく食べれます^ ^
蓮根てあまりメインになる食材じゃないけど、充分にメインで食べれるくらい美味しいんですよ。
保育園とかにも納品してるんですけど、子どもがあの蓮根が食べたいって言ってくれて、市販じゃなくママさん達がわざわざ保育園でうちの蓮根買ってくれるんです。
岡山さんのこだわりを聞かせてください
こだわりって言うかわかんないですけど、蓮根がこっちのいう事を聞いてるなっていうのがあるから、声をかけるようにはしてますね^ ^
『頑張ってるなぁ』とか、掘り上げたら『ここに居てくれたんか>_<』とか。
自分の想いって反映されると思うから、常々良い事をいってるかなぁ。
それと、蓮根が蓮根らしく育つように、農薬も肥料も使わず、300年余の歴史を引き継ぐ金沢小坂レンコンの『鍬掘り(くわぼり)』にはこだわってます。
ただただ皆様の健康と笑顔を願って、命削って土と蓮根と向き合う『農家魂』と、自然の『命』がギュッと詰まった魂の蓮根をみなさんに食べて頂きたいです^ ^
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