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〜飛び渡る火種〜豊田ニノ段

愛知県4件目の農家さんは、先日の橋の下世界音楽祭でも協賛していた豊田市で農業を営む『農園 ちいさな星』さんにお邪魔してきました。

ベジタブルジャーニー57件目の農家さんです^ ^





伺ったのがちょうど安納芋の定植のタイミング。
作業をしながら話を伺いました。





栽培方法は?

奇跡のリンゴの自然栽培です。

シンプルでスマート、余計な事をしない自然栽培がいいと思いました。

種も100%固定種を使い、自家採種しています。







農園ちいさな星の主要栽培品目は、いちじく、桃。
約1.3ヘクタールの広さを吉田さん1人で切り盛りされています。

ちなみに坪で換算すると3900坪。

しかし2週間に1度、福祉施設から草むしりの助っ人が来てくれます。

その助っ人とは【農福連携】

障害者が農業の担い手となる「農福連携」を自然栽培でも広げようと、福祉施設と協力して障がい者の方々の力を幅広く活用する活動に吉田さんも参加されています。



自然栽培との出会いを教えてください

奇跡のリンゴという本ですね。
ただ、本当のこと言っちゃうと本の内容とかよりも、あの本にある冒頭の詩をどうしても旅に持って行きたくて買いました(笑)

旅から帰ってきて本の内容を読み、旅先で色々と見てきた事と不思議とリンクして農業やるなら自然栽培をやろうと志しましたね。


ちなみにその詩がこちら↓

『危険から守り給えと祈るのではなく、 危険と勇敢に立ち向かえますように。

痛みが鎮まることを乞うのではなく、 痛みに打ち克つ心を乞えますように。

人生という戦場で味方をさがすのではなく、
自分自身の力を見いだせますように。

不安と怖れの下で救済を切望するのではなく、
自由を勝ち取るために耐える心を願えますように。

成功のなかにのみあなたの恵みを感じるような
卑怯者ではなく、失意のときにこそ、 あなたの御手に握られていることに気づけますように。』

(ラビンドラナート・タゴール『果物採集』より 石川拓治訳)

旅はどちらへ行かれたんですか?

メキシコです。
旅の師匠に何も持たずに行ってこいと言われて、本当に着替えも何も持たずに行ったんですよ(笑)

飯なんて心配しなくても何とかなるからと言われて行ったら本当に何とかなっちゃって(笑)しばらく現地の人の家でお世話になりました(笑)

その後もフランス、モロッコとか行ったりしましたね。

農業のどんなところに魅力を感じましたか?

メキシコに行ったら、向こうの人って全部自分でやるのが基本なんですよね。
自分もなにか自分で出来ることをやりたいと想って思いついたのが農業でした。

なぜ自然栽培を?

帰国して初めて詩が書いてあった本を読んでみたら、その内容に自然栽培があって、 農業に従事する上で、環境保全と回復の為の手段として自然栽培を選びました。
パタゴニアの農業版みたいな。

農法も色々ありますが、自然栽培が絶対だ!と思っているわけではなく、環境を壊さずに回復に繋げるには最適な方法だと思ってやろうと思いました。

農園 ちいさな星の由来にも繋がる話なんですが、この星を次の世代により良く繋げたいという想いもあってこういった農園名にしたのもあります。



元々の出身は長崎県の吉田さん。
好きなアーティストが居たり、色々な縁があって豊田市に居ることになったといいます。

ちなみにそのアーティストとは、先日の橋の下世界音楽祭の主催者でもあります。

『橋の下みたいなあーゆう人達がいると負けてらんないなぁと思わされます』

こうしてあの祭りは、全く関係ないかと思われる農業界にまで影響力が及んでいます。

この旅を通じて美土和が伝えたい事は、やっている表面的な農法や、目に見えている農業技術だけではなく、どんな人が、どんな想いでやっているかです。

想いは必ず誰かから誰かに伝染していること。
思わぬところで思わぬ影響がでていること。
人の繋がりが本物の社会なこと。


なんだか人間力と繋がりを感じるとてもイイご縁でした。

吉田さん、ありがとうございましたm(__)m






ヒロフミ

JUGEMテーマ:車中泊・放浪・野宿

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