〜作物との関係性〜まんのうノ巻

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    3ヶ月ぶりに2018年ベジタブルジャーニー出発致しました^ ^
    最初に向かったのは34県目、四国の香川県へ。
    香川と言えばやはり『うどん』。
    香川県民1世帯あたりのうどん(そばも含め)消費金額は12,570円で全国1位。
    2位の埼玉県では6,715円と約2倍の金額差。(農林水産省米麦加工食品生産動向2009)



    香川県でなぜ『うどん』が消費されるようになったか?

    うどんは小麦粉、水、塩から作られています。
    香川県は温暖で晴天が多く、四国山地と中国山地に挟まれ盆地とも似た状況にあるため乾いた気流が多く、雨雲が侵入しずらく降水量が少ない地域。
    県内に16000を超える無数のため池を設け試行錯誤を繰り返しながら、県面積の18%占める稲作水田が開発されました。
    稲作と裏作(二毛作)として小麦等の畑作物も栽培がはじまり、水不足と上手に付き合ってきた結果、小麦の収獲が盛んになり、小麦をより美味しく食べる手段として『うどん』が香川県全域に広まったのが始まりだそうです。

    とは言っても現在では海外から安い小麦粉も輸入される時代なので、香川県産の小麦粉を使用するうどん屋も少ないように感じました。

    そんなうどんの町、香川県では東京に比べ、オーガニック文化が浸透しておらず、なかなか生産者を見つける事ができませんでした。
    まず情報収集をしようと向かったのは、まんのう町にある『さぬき こだわり市』。







    オーガニック食材を扱うさぬき こだわり市では、無農薬・有機・減農薬の野菜や果物を専門に、独自の基準で5段階にランク分けされています。



    お話をうかがったのは、『さぬき こだわり市』の代表取締役であり、『臼杵農園』代表でもある『臼杵 英樹(うすきひでき)』さん(58)。



    情報収集の為に伺ったお店の社長が生産者でもあり、香川県の西讃地区農業士会の会長さんという事で詳しくお話を伺う事に。
    ※農業士(農家を育成する指導者)

    臼杵 英樹さんは1960年、香川県三豊郡高瀬町に代々続く農家の長男(5人兄弟)として生まれ、高校卒業と同時に農業後継者として就農。
    それから40年間ずっと農業に従事されてきました。
    アレルギーの子供をお持ちのお母さん方と出会い「私達のために安全な野菜を作って欲しい」という声がきっかけとなり無農薬栽培を開始。
    ベジタブルジャーニー126件目の農家さんです^ ^

    香川県内のオーガニックに対する浸透具合はどうですか?

    ん〜 薄いですね。
    高松市で自然食品を扱うお店があるんですけど、実質経営的に成り立っているのはそこぐらいで、お店が3つ4つ出来ても成り立っていかないという事はそれだけ認知度が薄いって事やと思うんです。

    シンプルに成り立たない経営をするならオーガニックじゃなく、慣行栽培(現代農法)で農地を拡大した方が安定的な収益に繋がると思うのですが。

    私達、この辺の中山間農地の方はその競争の中には入っていけないんです。
    入っていけない農地は荒らしていくのかってなるとそうじゃないやろと。
    山は山なりの良い自然環境があったり水が良かったりと長所もあるので、そこにオーガニック的な栽培をする事で付加価値を付けて、香川県で売れなかったら東京持っていこうやって。
    でも東京に同じブロッコリーを持って行った時に、こちらのブロッコリーと市場から来たブロッコリーと、先方から言ったら「どこがどう違うの?」という話になると、やっぱり『味』っていうところにこだわっていかんと。
    一般的な野菜ではなく、市場に出ていないような物、これはブロッコリーなんですけどチビッコリーって名前付けたんですけど。



    これを東京の新宿にある某百貨店に出してるんです。
    大ヒットしていて、魅せ方を変える事で工夫したりしています。
    東京の某ホテルの料理長がたまたま香川県の紹介で「臼杵さん、料理長預けるから1日案内してくれないか」という話があって。
    農家をずっと周りおったんですけど、園に入って作物を見てたら何も言わなくなるんです。
    それでも案内を続けていると、普通は商品でないような物を「コレ臼杵さんええよ」って言うんですよ。
    それを考えていたら、それはそれなりに魅せ方を変えたら商品になるんやって思った時にこのヒントになったんです。
    商品であるか商品でないかは自分の思い込みだったんだなって。



    代々農家家系の方は、わりと自分は農業やりたくないっていう意見が少なくなかったんですが臼杵さんは抵抗なく農業へ?

    結婚してからは、これで生計立てるんやっていう風にしか思ってなかったけど、独身の時はカッコ悪いなっていうのはあったよね。
    その時代は風潮として農家の長男なら農業をして当たり前っていう家がほとんど無かった。
    もうとにかく農業では食っていけないから早よ仕事行けって言うような風潮が周りにあって。
    だから僕らの年代の農家って凄く少ないんですよ。
    最近になって若い方がだんだん増えてきたけど、僕らの時は農業やりおったら馬鹿にされるような感じ。

    なのに何故、農業をやろうと思ったんですか?

    もう意地でしょうね(笑)
    でもね、土建業のアルバイトとかも色々したけど、結局時空が違うんですよね。
    同じ1時間でも農業だったらゆったり流れるっていうのが凄く魅力でね。
    まぁそれですかね。

    不思議な話があって、サイズが大きいのに糖度がある素晴らしいブドウのピヨーネを作っとる方が前に亡くなったんです。
    同じ圃場を息子さんが管理したんですけど、出来るのが同じ物じゃないんですよ。
    同じ畑で、同じ木、同じ農法で作っとると言うんですけど違うんです。
    だからそこの何かというのが多分、作物に対しての『向き合い方』の何かがあるんだと思う。



    農業指導者として臼杵さんは今後、香川県の農業をどういった方向にしたいですか?

    僕は無農薬のやり方をしているので、香川県の中でとなると一般的な栽培も当然おるので、それを全部私のような方向に向けるのは難しいと思うけど、とにかく僕は中山間地域を何らかの形で再生していかないと平地の農業が成り立っていかないと思ってて。
    山が荒れてるから中山間の農地が鳥獣被害にあうことで、耕作放棄地が増え山になって増えてくると、平地にも被害が出て来るので、中山間地帯が元気になる事が香川県の農業を救う事なのかなと思うんです。



    臼杵さんにとって『美味しい野菜』とはどういう野菜ですか?

    野菜がその本来の持っている香りであったり、味であったりをいかに引き出すかっていうところですかね。
    やっぱり甘い物でも、甘いだけじゃなくてそこに旨味があったり。

    臼杵農園のこだわりとは。

    自分が美味しいなっていう物を売りたいっていうのがこだわりですね。
    美味しくするにはどうしたら良いかっていうところも追求してます。





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