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〜地力野菜〜久留米ノ巻

次に向かったのは福岡県の『久留米市』。
巨峰発祥の地である田主丸町(たぬしまるまち)で、種をとる自然農園の『ゆたか農園』さんにお邪魔しました。

人にも環境にも優しい野菜作りをテーマに、農薬・化学肥料・除草剤を使わないだけじゃなく、
黒いビニールマルチを使わない
作物の連作をしない
土の層を壊さない「不耕起栽培」の実践など、様々な農法を取り入れて、各畑で農法が違う栽培法が行われている。
有機の畑に関しても手作りの堆肥・ぼかし肥・鶏糞(有機)を使用。
現在はほとんどが植物性の肥料に切り替わっきていて、使用しても出来るだけ少量で自然に近い形を意識している。
畑には海外の野菜が中心に様々な野菜が混植されていて、一見どこに何が植わっているか判らない野菜ジャングルのような畑姿。







お話をうかがったのは、ゆたか農園代表『石井 豊勝(いしいとよかつ)』さん(39)。
田主丸町で生まれ育った石井さん。
家は祖父の代から花や苗木をやっている農家で、石井さんが高校受験の数日前に父がハウスの中で消毒している最中に倒れ還らぬ人に。
その後、農学部を卒業し、一旦は異業種に就職し7年間勤めた後、田主丸町で帰農する。
現在はJA青年部部長も務め、野菜ソムリエでもある石井さん。

ベジタブルジャーニー123件目の農家さんです^ ^



なぜジャングルのような畑に?

父が農薬で消毒している時に畑で倒れているって事もあるので、どうしても心の中に農薬に対する拒否反応があって。
色んな作物を植えている(ジャングルな)のは元々コンパニオンプランツを就農する前から見ていたし、農薬を使わない方法としてですね。

出来るだけ別の作物を混植することによって、セロリなんかも味が変わってくるんですよね。
セロリとニンジンは無農薬で育てると味が劇的に変わると思いました。
でも残念なのは、味は良いけど理想的な形にはならないですね。
福岡県の農業大学校ってところがあって、そこで社会人からの就農コースがあって1年間行ってたんですけど、最初にやらせてもらったのがセロリだったんですね。
その時は店に出るような太くてシャキシャキしたやつが出来てたけど、農業大学校の時は、高度化成肥料っていう窒素分の高い肥料をこれだけあげなさいっていう指導のもとやっていたので、結構農薬も降りましたし。
今は有機栽培ぐらい(少量肥料を加える)でそこのサイズに行かせる努力をしている最中です。
無農薬にしてから昔に比べると、そんなに病気も出てないような印象はあります。
最近は気候も凄くおかしいじゃないですか。
暑くなったり、寒くなったり。
なので色んな季節に対応出来るようにって事で、温度変化に強い野菜を植えたりもしてます。



あまり見慣れない野菜が畑にたくさんありますが、あえて海外の野菜を?

それはこだわっているわけではないんですよ。
出来るだけ『昔から存在する野菜』っていう感じで。
野菜ソムリエの勉強をした時に、日本に伝わっている野菜はもともと外(外国)から伝わってる野菜が多いなっていう風に感じて。
自然と原種に近い物を求める中で、海外の野菜になってくるのかなとは思います。
あと何年か前に、福岡在来のカボチャの種をずっと採り続けている方から貰って、八媛(やひめ)カボチャっていうのもありますよ。
野菜屋さんに聞いたところ自分を含めて4人ぐらいしかやっていないみたいで、そんなに出回っている野菜ではないようです。



種を繋ぐことは重要だと感じてますか?

感じていますね。
植物育種研究室って言うところにも所属しているんですけど、 昔からの技術として種を選抜し、より良い物を作るっていう『選抜育種』っていうのがあるので、1番良い古来の方法かなと。
その土地に合った野菜にしていけば、それこそ無農薬でも作りやすい野菜がだんだん育ってくると思うし、無農薬とか循環で考えるのであれば種採りは必要不可じゃないかと思います。



ゆたか農園のこだわりとは。

本当の野菜の美味しさを伝えていきたいと、そういうこだわりはあります。
野菜本来の味を引き出した作物やハーブをお客様に届ける。
食べ方も一緒に伝えながら色んな方と交流していけたらなと思いますね。





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〜農という生き方〜小郡ノ巻

糸島市の次に向かったのは、福岡県中央部に位置する『小郡(おごうり)市』。
無肥料・無農薬で野菜やお米を栽培されている『あおぞら農園』さんにお邪魔しました。

お話をうかがったのは、あおぞら農園代表の『松本 家徳(まつもといえのり)』さん(52)『亜紀(あき)』さん(45)ご夫婦。
ベジタブルジャーニー122件目の農家さんです^ ^



生い立ちから農家になるキッカケ。

(家徳さん)出身は山口県荻市っていう所で、学生時代は九州でカメラマンになりたくて専門学校へ行って。
そのまま博多で就職して、九州の撮影に東京から広告関係の方がいらっしゃるので、その助手に付いてたら「広告関係やるなら東京に行きなさい」って東京へ行ったんですね。
ずっと東京でテレビコマーシャルとかプロモーションビデオ・映画などの動画の撮影に携わってました。
広告関係を長くやってると若い人が多く入ってくる業界なので、ジェネレーションギャップが出てきたら仕事が成立しなくなるって僕の師匠がずっと言っていて、「カメラマンってあっという間だから辞めた時の事も考えて第2の人生を必ず確保してやれ」って教えだったんです。

撮影の仕事で色んな所を見てて、自然を撮るのも好きだったし農業良いなって。
そしたらボランティアバイトっていうのがあって、バイトなのにボランティアでやるって人が居ると。
詳しく見てみたら無農薬とか色々書いてあって。
その頃は全く食事に意識が向いてなくてスタジオ入るとコーヒー飲んでお菓子食ってみたいに、全く食べる事(健康)に一切興味がなくて。
でもその募集の文面に熱いものを感じたので、冷やかし程度にやってみようと思って行ってみたらその人が物凄く熱くて良い方だったんですよね。
気が付いたら2年ぐらいやってて(笑)
色々教えていただいたので「こういう生き方もアリだな」と思って。



(亜紀さん)生まれは東京で、32歳までは東京で過ごしました。
大学が神奈川だったので神奈川県に住んでた事もあったんですけど、大学がSFCっていう慶応大学の藤沢にあるキャンパスだったんですよね。
大学卒業した後に、建築に興味を持って設計事務所に就職したんですけど、家を建てる事やデザインには興味を持っていたんですけど、小さい事務所だったのでみんな寝泊まりしながら仕事してるわけですよ。
「私ここまで好きな事じゃないかも」って思いながら仕事してたら、だんだん身体の体調が悪くなって来てしまって、最後は身体が痛くて動けなくなっちゃって、これは無理だと思って辞めたんですよね。
2年間勤めたら一級建築士の資格が取れるって事だったんですけど、2年間も持たず辞めてしまって、その時「自分はダメ人間だ」と思ってしまって身体も動かず精神的にもダメになってしまって。
日常生活も厳し状態にまでなってしまったのでリハビリ期間がその後続いて。
一応病院にも行って色々検査して診てもどこも悪くないって言われて、仕事も出来ないしどうしたらいいかなと思っていた頃に針治療に行ってみたんですね。
そこで食べ物の事を言われたんですよ。
「まずあなた砂糖を辞めなさい」って言われて。
「意味が解らない、私は何しにココへ来たんだろう?体調が悪いのにどうして砂糖を食べる事を辞めなさいって言われるんだろう?」と思って凄くビックリして。
でも初めてですよね、『食べ物が自分の身体を作る』っていう事を全く意識した事がなかったので。
身体を壊して初めて食べ物の事に気がついて。
針に行った時に食べ物の事を言われたのがキッカケで「私これから何食べたら良いんだろう」と思ってですね、その頃から塩とか何も味付けがないシンプルな素材の味っていうのに初めて気が付いて。
料理の本を色々見て、砂糖が使われていない料理を自分で作り始めたんです。
今度は料理に興味を持ち始めて、料理の所に色々行くうちに、ある料理家の方が自然農の畑をされていたんですよ。
そこに連れて行ってもらった時に凄い衝撃で。
バットみたいに膨れて取り遅れたキュウリを、ただ薄切りにしただけなのに「これ凄い」と思ったんですよ。
こんな力のある野菜ってどうやったら出来るんだろう、買えるなら買いたいと思ったんですけど、多分これは自分で作らないと無理なんだろうなと思ったんですね。
買うんじゃなくて手に入らないから、だったら自分で作るしかないのかなと思って料理の事から野菜を作るところに興味が移ってて。
東京は貸し農園もあるんですけど抽選待ちで、今すぐ申し込んでも2〜3年後っていう話だったので、どこかやれる所をネットで調べたらたまたま見つけた所が埼玉県の農家さんで。
食べ物への興味、野菜への興味がどんどん募っていって、多分私これやったら元気になるかもと思ったんですよ。
その時もまだ体調が良くなかったんですけど、その農家さんの所に行き始めたら1ヶ月で5年くらい無かった生理が急に戻って来て、本当に凄い元気になって。
3日も持たないかなと思っていたけど、結局1年間くらいアルバイトさせてもらって、「自分が本当にやりたいのはこれなんだな」って。
そこの農家さんに行った時にアルバイト一期生で居たのが主人だったんですよね。



あおぞら農園という農園名の由来。

(亜紀さん)息子の名前も空っていうんですけど、福岡に来た時に空の広さに凄いビックリしたんですよ。
糸島を車で走った時に「なんて空が広いんだぁ」と思って、とにかく九州に来たら空だったんですよね。
東京って全部建物で、空を見上げても必ず視界に何かしら入るけど、それが全くないっていう開放感。
九州に来てスコーンッと抜けてる青空の感じが1番印象的だったので名前を付けました。



あおぞら農園のこだわりとは。

(亜紀さん)考えているのはやっぱり子供かな。
次の世代の子達に良い環境を残すのはもう難しいかもしれないけど、これ以上酷い環境はもう絶対に子供達に尻拭いさせたくないから、自分達が出来る限り良いものを残してあげたいなと思って。
食べ物もそうだし、空気も土も水も。
私達も地球上から見たら鉛筆の点の先ほどもない面積かもしれないけど、それでもやっぱり『汚さない生き方』っていうかね。
何か残してあげたいなって気持ちでやってるってとこですかね。

(家徳さん)色んな国に行ったけど、やっぱり日本良いなと思っているんですよ。
日本って国も良いし、日本人の考え方も良いなと思っていて。
自然に対する気持ちというか。

(亜紀さん)今は気候もだんだん難しくなって来てて、野菜も出来にくくなって来てて。
この秋は野菜が虫に食われて出来なくて、「こういう時に薬使ったら良いんだろうな」って初めて思ったんですよね、薬って便利だなって。
生活もかかってるし、なんで自分は使わないんだろうと改めて考えてみたら、自分の身体もそうだったんですけど、薬ではやっぱり元には戻せないと言うか、結局は自分が持っている力を自分で出してやるしか無いんだと思って。
それで復活したら絶対強いんだなっていうのも思って、野菜も自分の力で育ったら多分凄いパワーがあると思う。
栄養価とかを数値で測った事はないけど、持ってる力を最大限に発揮してる方が良いと思ってて。
例えば、土の上に出て来るものを綺麗に育てたいから薬を撒いたとしても、土のバランスが崩れて来るんじゃないかなと思うし、1回使ったら使い続けないとエンドレスになって、それが無いと作れなくなって、どんどんバランスを崩れて。
結局、人間の作り出した物で自然界をコントロールすることは多分出来ないんだろうなって思ったんですよね。
だからやっぱり自分は薬を使わないんだなって。
でも身体壊してその事に気付けたから、壊して良かったかなって今は思いますけど。





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〜子供が食べられる野菜〜糸島ノ巻

ベジタブルジャーニー33県目、福岡県に入りました!
向かったのは福岡県の最西部に位置する『糸島市』。
2011年に農業生産法人を立ち上げ、色々な農法を取り入れている『卯 (うさぎ)農園』さんにお邪魔してきました。
卯農園では農薬はもちろん、化学肥料や動物性堆肥に頼らず、出来るだけ自然に沿った栽培を心がけていて、糸島雷山の麓で畑1.1町歩、田んぼ4反を管理されています。



お話をうかがったのは卯農園代表『三角 麻里子(みすみまりこ)』さん(37)。
ベジタブルジャーニー121件目の農家さん、女性の農業者代表です^ ^



農家になろうと思ったキッカケとは。

もともとは大学で有機農業の授業があって、そこで初めて農業を意識して、卒業してから今食べている野菜や添加物などが気になって来て、マクロビオティックの料理教室とかに通い出して。
私、絵本専門店で働いていたんですけど、子供達が私の時代には無かったアレルギーがすっごく増えている事にビックリして「このままじゃ恐いな」と思って。
そういう経緯もあって食べ物は大事だから農業をやってみたいなって想いがあった時に、たまたま畑借りれますよって話があって、じゃあやってみようかなという感じで始めました。

大学は農業の大学?

全然農業とは関係ない国際社会文化とかを学んでいたんですけど、農業も大切にしたいって方針の大学で。
ただ農業で食べていけないという話はずっと聞いていたので10年間は我慢して、10年目で黒字が出たらイイかなって始めからその心づもりで(笑)



今後の展開としては。

私、お料理教室が大好きなので、畑の野菜をみんなで採って、その場でみんなでお料理するっていうお料理教室をしたいなっていうのがあります。
収穫って楽しいじゃないですか、その楽しい事をみんなで共感して、私今1人暮らしをしているので1人でご飯食べるのって本当に楽しくないんですよ。
みんなで食べるっていう喜びを共有できたら良いなって。



卯農園のこだわりとは。

こだわりは子供が食べる美味しい野菜ですね。
私、子供の頃から野菜が大嫌いで。
母が有機野菜を取ってくれてたんですけど、本当に不味くて。
野菜の味が濃いから野菜嫌いな子にとって美味しくないんですよ。
有機野菜(動物性肥料使用の)って美味しくない事に気付いて、自然栽培の野菜とかってあと味もさっぱりしてるからそれを食べて、有機野菜が不味いのって未熟堆肥(動物性)がたくさん入っているからなんだって気付いて、それからこういう野菜を作らなければ子供は食べてくれるんだなと思って。
そこから子供が食べれる野菜っていうのを意識してやっています。





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