〜世界へ循環〜津ノ巻

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    伊勢神宮でお参りした後は、三重県の県庁所在地である津市に移動。
    向かった先は、たらふく農法で稲作を営む『つじ農園』さんにお邪魔しました。
    お話をうかがったのはつじ農園代表の『辻 武史(つじたけし)』さん。
    ベジタブルジャーニー81件目の農家さんです^ ^



    辻さんが言う『たらふく農法』とは一言に、辻さんがやりたいようにやる農法の事で、一般的なカテゴリで言うと慣行栽培を始め、減農薬栽培、自然農法と、一つの農法に縛られる事なく多角的に『米』と向き合う事で消費者から選択肢を奪わない考え方である。

    人数体制は辻さんお一人で、田んぼの広さは約5ha。
    津市の風土で育つ稲はもうこの時期には収穫が終わっていて、この日は土作りで米ぬかを田んぼに散布する日。















    農業歴は1年半。
    実家の津市に戻って稲作を始めた辻さんの前職は農業とはかけ離れた世界。
    なぜ農業を始めることになったのか。
    お話を伺ってきました。

    農業を始める前はどんなお仕事を?

    ずっと飛行機のエンジニアをやってました。
    僕ここで生まれたんですね、ずっと県外で働いてて他所に住んでたんですけど、農繁期とか手伝いをしているうちにこれって俺がやらないと田んぼどうすんのって意識があって、継がなきゃいけないなぁと思いながらもあっちに仕事あるしなぁってなってて。
    変な言い方ですけど前の会社でそこそこ活躍してたんで東京来ないか?とかそう言う話もよくあったんです。
    ヨーロッパでも働いて、ヨーロッパで働けたら面白いなって思ってた夢も達成してしまったんで、これからどうしよみたいになってて。



    要は製造業だったんで、物を作ることに関してのカラクリはほぼ解ったと。
    品質管理とか生産ラインも含めて。
    それが植物でも工業製品でも食品にしろ、だいたい大元の仕掛けは解ったと。
    ぼく海外セールスもやってたんですよ。
    外国の友達も増えて何処に行っても大丈夫だろうなと。
    じゃあやっぱり自分の作った物を自分で売りに行くのが良いなって。
    で、どーしよっかなって考えたら『米』あるやんって。
    1からトライ&エラーを繰り返し製品を作り上げるより、昔からやってて品質も良いのも知ってるし、農薬とかもほとんど使ってないのも知ってたし機械も揃っててノウハウもある。
    もうやるしかないでしょ(笑)



    そういう形で地域が存続していくのであれば面白い話だし、ちょっと前まで言われてたように都市部への流出が一方的にあって、田舎会議のムーヴメントもないわけじゃないけどそんなにインパクトのあるものじゃないし、そういう状態だったんですけどそろそろ変わるんじゃないかなと。

    辻さんご兄弟は?

    弟が1人居ます。

    弟さんと話し合ったりしたから戻ることにしたんですか?

    いや、戻ることを決めた時にどう思う?て聞きました。
    航空宇宙のコンサルに行くかどっちがいいって。
    そしたら「そりゃ田んぼやろ」って。

    航空宇宙と米でどうして米をとったんですか?

    だって米は俺の物だけど、エンジニアで作ったものは俺の物じゃないじゃないですかどこまで行っても。

    なぜ自然農法を?

    僕は有機農法をやりたいとは昔から思ってたんです。
    与えられた情報だけで仕事するのが嫌なんですよ(笑)
    JAの指導だけでやるとかは主義じゃないんですよね。自分で勉強して行くと色々解るじゃないですか。
    化学肥料にしたって有りとあらゆるものが用意されてるわけですよ。
    その中からどういう物を使うかは勉強しないと解らないのと一緒で、有機農法もやりたいなと思ってて。
    僕が自然農法やってるのは、別に化学肥料使わなくてもよくない?って事をやりたいだけなんですよ。
    それは自分達の手元にある物を活用すれば良い形になるじゃんって。
    循環システムで効率的な物が出来るという1つのアプローチです。



    自然農法で育てたお米の販売先は?

    インターネットショップに置いてあるだけですね。
    あとは、ドバイ。

    ドバイ?ドバイに自然農法米が?

    そのプロジェクトに参加してるんですよね。いや、元々はドローンを使って田んぼの観察を僕はしたかったんです。
    要は田んぼを上から空撮してどういう風な生育をしてるかを数値的に表すことをやりたいと思って、あるベンチャー企業に問い合わせの電話をしたんです。
    どういうカメラを使うかとか機材の選択やプログラム関係の技術的な事を問い合わせて話てたら気が合っちゃって、一緒にドバイに売りに行きましょみたいになって今に至るみたいな(笑)

    そこが今は主な1番大きな販売チャンネルになってますね。

    今度10月5日に東京の九段下で記者会見があるんですよ。
    ドローンを使ったそういう技術の。
    そっからの繋がりでその人が某大手IT企業と関係があったのでこの間アメリカ本社からビデオ撮影の見学に10人くらい来たりしましたよ。

    日本の『無農薬米』が売りでドバイに販売するんですか?

    ドバイは食料自給率がほとんどないんじゃないですか。農業ないし。
    農業がない所で彼らがベンチマークしてるのは日本なんですよ。
    これからは自分達の食料を確保して行かなきゃならない、一方では健康志向というムーヴメントがあって、中国のその他技術よりも日本だよねみたいになってるみたいで。

    日本の農業は注目されてるんですね。

    最近は某日本企業も物凄いデカイ室内栽培の設備をドバイに入れてると思いますよ。植物工場みたいなやつ。
    彼らは高品質な食料を確保するのに必死なのでそこはマーケットになるんじゃないかなと。

    最近の活動は?

    三重大学の大学院に今行ってて、地域イノベーション研究科ってとこに所属して春から行ってるんですけど、地域連携みたいな事をしてて。
    僕はこの集落の持続可能について研究したいなと思ってるんですけど。
    それはなんでかって言うと、ここの集落が分かってるだけでも1300年くらい続いてるんですよ。
    僕は自分のお米を売るのに何か歴史的なブランディングがしたいなと思って調べてたんです。
    900年代、平安時代に編纂された日本最古の辞書に名前が載ってるその名前はココだっていうプロットをしている研究チームが早稲田大学にあって、その中の一つがココだったんですよ。
    それからずっと早稲田の一緒に『1000年村プロジェクト』って言うんですけど村の認証システムっていうのをどういう風に作り込んでくかっていうお手伝いをさせてもらってるんです。
    多分公にされるのが11月の終わりに早稲田大学の方でプロジェクトのシンポジウムみたいのがあって、そこでまたお話しさせてもらう事になってるんですけど。
    秋はイベント目白押しなんですよ(笑)



    つじ農園今後のビジョンは?

    色んな人が遊びに来て欲しいですね。
    それはどんな人でもいいんです、あそこに行ったら面白いネタがあるよとか、新しい事やってるから一緒に何かしたいとか、そういう形がいいなぁと思いますね。田んぼセンターみたいな(笑)
    他業界が一緒になることで新しいものを生み出すって所になれば良いですね。
    田んぼって非常にハブになりやすいと思うんです。
    地域とも繋がってるし、農業でもあるし、もちろん食って観点からも見れるし、企業経営の観点からも見れるし色んな側面から物事を見れるハブじゃないかなと思うので、そういうハブセンターみたいになりたいなぁって思いますね。
    そういうのが僕の理想です。



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    三重県のイロイロ

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      三重県立美術館で開催されてるテオ・ヤンセン展に行ってきました^ ^
      今週末までなので行けてよかった>_<!
      まさに人工生物。





















      四日市ではトンテキ定食。



      津市ではヤマギシの見学に行きました。



      ヤマギシでは400人が共同生活していて畜産を中心とした循環型の野菜栽培をしています。
      鉄骨工場も完備。
      建築、病院、球場やゴルフ場まで暮らしのほとんどを自給しているもはや村。
      最近導入された乳牛の乳搾りもオートメーション。















      現在では乳牛の糞からでるガスで電力の生産まで賄っています。



      自給の規模が桁違い。
      お昼をご馳走になってきました^ ^







      次の日、朝一番で向かったのは日本で一番格式の高い神社と言われている伊勢神宮。
      大小さまざまな社が伊勢志摩地域に点在し、すべてで125社から成る神社です。













      伊勢の名物も色々味わってきました。



















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      〜新しい風〜いなべノ巻

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        ベジタブルジャーニー17県目、近畿地方の三重県に入りました^ ^

        今回伺ったのは岐阜と愛知の県境の近く三重県の最北端に位置するいなべ市で、自然派農法を営む『八風農園(はっぷうのうえん)』さんにお邪魔しました。

        今回ベジタブルジャーニー80件目にして八風農園と『8』に重なるご縁でお話をうかがったのは、八風農園代表の『寺園 風(てらぞのふう)』さん。



        地元の名古屋から三重県いなべ市に移住。
        2013年から独立して今年で5年目。
        八風農園では約4町5反という広大な面積を寺園さんを主に、週に2〜3日助っ人に来てくれる3人で切り盛りされています。
        ドイツでパンの修行をして来た奥さんが経営しているパン屋の原料になる麦類も2町弱ほど栽培。
        石臼で粒を潰して作るこだわりのパンを提供している。
        醤油作りや味噌作りも原料から栽培するなど出来ることは自分たちでやっていこうと三重県いなべ市から新しい農の風を吹かせようとしている。





        自然派農法とは?

        自然栽培でやりたいなとは思っているんですけど、道端を草刈りしている業者が処理業者に草を持って行ってチップにして運んでくれるので、粘土質でガチガチ過ぎる土壌だと作れる野菜も限られてしまうから、植物性堆肥として入れる事もあります。
        堆肥も毎年入れてるわけではないですけど厳密には自然栽培ではないので自然派農法と名乗っていますね。



        いつ頃から農の道へ行こうと考えたんですか?

        中学生の頃には農業やろうと決めてました。
        中学で進路の時に高校→大学→就職というのが楽しそうじゃないなと思い、何がしたいかなと考えた時、自然や食べることが好きということで農業高校に行ったんです。
        高校時代には環境問題とか地球の貧困などの問題を強く感じてなんとかしないとなって思ってました。
        実習などで農業自体が楽しかった事と、農家は食べていけるほど稼げないとか担い手不足というのを学校で教わって自分でなんとかしようという想いから農家になりました。





        高校を卒業してから2年くらいアジアをバックパックで旅していて、帰国後に色々と模索していたら知り合いのオーガニックカフェの人から『半農半カフェ』をやらないかと誘ってもらい、5〜6年はカフェと農業との行き来をしていましたね。
        農業の方はバリバリの自然農をやっている方の所でやりながら、技術以外にも色々と学びました。



        農業学校だと化学肥料や農薬を推進してると思うんですが、どうして有機的な栽培に?

        高校の時は化学肥料も農薬も使っていたけど、ヨーロッパでは有畜複合で有機農業をやりながら畜産を育てて循環してる事を学んで、なんとなく自然な形がイイなって思っていたのと、旅から帰って来て2〜3ヶ月くらい有機農業やってる人のとこへ手伝いに行ってる時に、菜種の油かすを撒いてて「これ俺の思ってる有機農業じゃない」と思って。
        だってこれどこでどう育った菜種かわからないじゃんって。
        これが有機農業なんだったら違うんじゃないかなって違和感を覚えるとこから無肥料栽培や自然栽培があるって事を農業雑誌で知った矢先に、半農半カフェの話が来て、自然農やってるって人に興味があってグイグイ行ったって感じです。

        八風農園が大切にしていることとは?

        想いとしてはなるべくコンパクトな社会で暮らせる、地域ごとに暮らせるくらいになれたらイイなぁってアジアを旅している時に色々考えてそういう理想を思っていて、日本に帰って来て自分が始める時にはそれを意識していますね。
        暮らしかな。
        ライフスタイルとして自分だけじゃなく、地域のあり方としてベースになれればいいなと思っています。
        最近ぼくがオーナーの飲食店も始めたんですよ。
        畑で採れた材料使った料理を提供できるお店。
        半農半カフェで培ったものを現実化するように。
        バナナと日本人って本があるんですけど、プランテーションのフィリピンの話で、バナナを作って安い賃金で働かされてる人達の話なんですよね。
        その人達バナナ作れるなら食べる物作ってそこで暮らせれば幸せなんだろうけど、搾取の仕組みをずっと続けて来ている流れがある事を本で読んで、実際に現地へ行ってみたら思っていた光景とは違っていたんです。
        僕が日本人だって解ると凄い興味を持ってくれて色々と質問して来てくれたり。
        ぼく風(ふう)って名前なんですけど、親父がアジアに新しい風を吹かせろって想いでつけた名前らしくて、だから最初はアジアの現地で何かしたいなと思ってたけど、これだけ日本の事を見てくれるなら日本で形を作れたらみんながイイなって真似てくれるかなって。
        それが広がって行けば風吹かせれるのかなってのをイメージしてやってますね。

        その為にも常に美味しい野菜を提供できるようにと心がけています。





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