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〜Cosmic Beer〜北杜ノ巻

ベジタブルジャーニー42県目の山梨県に入りました^ ^

向かったのは、山梨県の北西部に位置する『北杜市』。

百笑(ひゃくしょう)は地球を救う!との指令を受け、銀河系の端っこから2009年八ヶ岳南麓に着陸。
無農薬・無化学肥料でお米を育てたり、セルフビルドで建築したり、オーガニックのポップを育てブルワリーまで建ててしまう規格外の農園。
『宇宙農民』さんへお邪魔しました。



お話を伺ったのは宇宙農民メンバーの『隊長(楠瀬 正紘)』さん(年齢非公開)
『鈴木ルミコ(すずきるみこ)』さん(年齢非公開)

ベジタブルジャーニー139件目の農家さんです^ ^



自然な循環をメインに考えた栽培方法

農法はなんですか?

(隊長)宇宙農法です。
宇宙農法は自然農法とかに近いとは思うんですけど、自分たちなりに地球をマクロで見たときの『循環』と言うものを1番意識していて、その中でも特にこだわっているのが、ミネラルや土壌診断に基づいた施肥設定を重要視したりとか。
後は心を込めて作業をする事ですね。

肥料はどんなものを使用していますか?

(隊長)それは目的と畑の状態によってですね。
例えば“リン酸過剰”と言う状態の畑があるんですね。
日本は堆肥を過剰に入れる文化があって、堆肥って何らかのうんこなんですよ。
うんこってリン酸が多くて、リン酸がたくさん入ってる所って鉄が欠乏しやすいんです。
つまり、リン酸と鉄っていうのは土の中で結びつきやすい成分なんですよね。
それが結びつくと植物が鉄を吸えなくなってしまうことが起こり得るんですね。
そうなると鉄欠乏と言う植物の生理現象になったりするので、土の状態を見てリン酸過剰になっていたらリン酸の少ない魚のカスとか、菜種カスなどを使ったり、逆にオールマイティーにいろいろ減ってるなと言う土壌だったら鶏糞など、畑によって使い分けています。

衝撃と感動から始まったお米とビール

そもそもお米から、なぜビールを作る事になったのですか?

(ルミコさん)もともときっかけも、お米農家になろうと言うつもりが全く無くて。
宇宙農民と言うのは、宇宙会議というメンバーがあって、その会議をやっていた時にこれからどうやって生きていこうかとか、環境の話や社会の話、地球がどうなっていくんだろうみたいな物凄くグローバルな話から、ミクロな話までやっていたんですけど、そこのメンバーが山梨に移住してきたんですよね。
メンバーが移住してきた時に自給自足じゃないけど、自分たちで食べるものを自分たちで作ってみようと。



生き方の1つとして、自然の中に入って自分たちの食べるものを無農薬で作りたいなと言うのが始まりで、自給自足がスタートなので売ろうとか農家になろうとは全く思ってなかったんですよね。
手伝いに来てもらった人に、おにぎりにして食べてもらったりしていたら評判が良くて、分けて欲しい、売ってないんですかっていうのが始まりですね。
お米に興味を持つ人がこんなにいるんだと思って、「田んぼ塾」とか「シェア田んぼ」を始めたんですけど、来られた方が自分の食べているお米がこういう風に育てられるんだって凄く感激してくれるので、こういうことがきっかけで環境に気を使えるようになれば良いなと、それで始めたんですよね。



周りもびっくりしていると思うけど、なんでそこからビールに行くかと言うと、2年前にポートランドに行ったんです。
向こうはファーマーズマーケットが盛んなので、日本とアメリカの盛り上がり方の違いを勉強しようと西海岸をずっと回っていて。
ポートランドには小さなブルワリー(ビール工房)がたくさんあると聞いていて、私たちは普段あまりビールも飲まないし、日本にいる時はクラフトビール自体も飲んだことも無かったんだけど、せっかく来たし飲んでみようと言う話になってビアバーに入ったら、ビールのタンクがガラスの向こうにダーっと並んでいて、平日だったのに満員でみんなすごく楽しそうに飲んでいるんですよね。
ビールのタンクを見るのも初めてだったし、注文する時にビールの種類がたくさん書いてあって、店員さんに飲み比べセットを持ってきてもらったらビールの色や香りも全部違っていて。
日本だとだいたい同じ色で同じ味のイメージだから、まずそこが衝撃的でしたね。
飲んだときに全部の味がはっきりと違う、それが面白かったですね。



(隊長)飲み比べセットの中から1つ僕の中でこの世で1番いい香りのするものがあってたんです。
それが「IPA」と書いてあって、イパってなんだろうって調べてみたらIPA(アイピーエー)と言うビールのスタイルで、ホップをふんだんに使ったビールって書いてあったんです。
ということはこれはホップの香りなんだと思って、ホップと言う名前は聞いたことがあったけど、育った姿も見たこともないし、どういうものかも全然知らないけど、こんなえぇ香りがするんだと思って。



その時のビアバーのみんなが楽しそうに飲んでいる空気感や、多種多様なビールがすごく面白く感じて。
これをやりたいなと思ったんですよ。
もともと発酵というものにとても魅力を感じていたんですね。
日本酒も「米」と「水」から出来ているけど、酵母菌が介在することによって成し得なかった価値(お酒)になっていく。
目には見えないものが動いていて、泡を出しているということにすごく面白さを感じていて。
ビールをやったらめちゃくちゃ面白いんじゃないかなと。
ビールってなんだかフランクというか、そうゆう表現の仕方いいなと思って。
でも、見るからに自分のお金でできるレベルじゃなかったので、とりあえずホップを育てようと思ったんですね。



ホップだったら植物なので、畑もたくさんあるし育てられるかなと思って、日本へ帰ってきてネットで調べたんですが、全然出てこなくて。
アメリカしかないのかなと、アメリカのホップの苗を売っている人に連絡をとって売ってもらったんですね。
ホップに関して調べ物をするにしても全て英語のサイトしかなくて(汗)
それでも調べていたら、日本のホップの歴史が書かれているページあって開いてみたんです。
その日本ポップの歴史的な場所が北杜市だったんですよ。
日本ホップの発祥の地っていう石碑が実は近くにあったりして。
昔、この辺がホップ生産量日本一の場所ということがわかって、これはやるしかないなと。
普段から宇宙の導きとか信じるタイプなので、これはやれってことなんだなと(笑)
色々と調べていく中でホップを作っているおじいさんが近くにいるということがわかって、その人は昔ながらの慣行栽培農家なんですけど、植物としての生理は一緒なので勉強させていただいて。
あとは無農薬な部分はまさに絶賛研究中ですね。



国内では類を見ない無農薬ホップ栽培への挑戦

お米は籾種だと思うんですけど、ホップも種子から育てているんですか?

(隊長)ホップは苗で輸入するんです。
お米は「イセヒカリ」と言う品種を作っていて、それは10年位前に作っている方から籾種を譲ってもらってそのままずっと自家採取を続けていますね。
ホップは、日本でもともと育てられていた品種もやってますけど、メインはアメリカの品種が多いですね。

ホップの品種選びには風土や特徴は関係しているんですか?

(隊長)日本も昔はホップ栽培をしていたんですけど、ビールは数十年前は大手メーカーしか製造していなかったので、コストの問題から輸入ホップに切り替わったんですね。
東北の方では細々と続いてはいるんですけど、スケールで言うとお米や野菜とは比べ物にならない小さいスケールで続いているので、品種なども新しくならないし、ノウハウ自体の成長が見込めない状態にあって。
無農薬に関するホップのノウハウは現在ない状態ですね。

(ルミコさん)日本でオーガニックホップ自体が栽培されていないんですね。
自分たちが2年前に植え始めた時にはデータも育て方もない状態で。
ホップの研究をしている博士がいて、その方にもアドバイスを聞いたんですが、難しいねって言われて。
それぐらい何もなくて、そこから始めて今は3年目。
ホップに関しては今のところどうなるかはこれからですね。



(隊長)僕らは「カスケード」と言う品種を多く育てているんですけど、同じカスケードでもアメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、ドイツなど各国で育てているんですが、すべて香りが違うんですよ。
マイスターがわかる違いではなく、明らかな違いがあるんです。
アメリカの場合は柑橘系の香りがするし、オーストラリアの場合はフルーティーな香り、ドイツの場合はフローラルな香りが僕はするような感じがしてて。
という事は、明らかに風土やその土地が持つ土の要因などが作用していると思っていて、そういう意味でも今はまだ実験段階ですね。
畑にホップを20品種ぐらい植えているんですけど、いろいろな品種をパイロット的に育ててみて、どれがどういう面白い香りになっていくかっていうのも実験しているような状態ですね。



宇宙農民のこだわりとは?

(隊長)こだわらないことがこだわりです。
ただ、自分たちの食べたいもの飲みたいものを作って、美味しさや楽しさを共有していきたいっていうのが1番ありますね。
僕が感じた、アメリカでクラフトビールを初めて飲んだ時の感動を、まだ飲んだことのないもっとたくさんの人たちに驚きを伝えていきたいですね。

(ルミコさん)本当にこだわらないですね。
こだわっているとすれば、嫌なことをしないことですかね(笑)
ビールを売ろうとか、お米を売ろうとかは自分たちの中ではあまりないんですよ。
そこに付属する楽しさを提供したいという感じ。
楽しさのコミニュティがあれば良いなと思いますね。
それは別にここの場所に集まって何かをするとかではなくて、楽しい人たちが広がっていけばいいなって感じですね。





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