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酒田、大江、丸森ノ巻

昨日は『山形食べる通信』の編集長、『松本 典子』さんとランチさせてもらいました^ ^

『松本 典子』さんは、元J-WAVE 81.3FM 構成作家。

2014年、第一子を出産。「山形の文化を未来の世代に残したい」と2015年、子育てをしながら地元のクリエイターたちと『山形食べる通信』を立ち上げ、まもなく第二子が誕生予定。

山形県は『伝統野菜』が160種類以上残る、全国でも有数の地。

『山形食べる通信』さんでは、そんな在来作物を中心に全国のみなさんに情報と食材を発信しています。

連れてっていただいたのは、山形県鶴岡市にある一軒家の農家レストラン『知憩軒(ちけいけん)』さん。

駐車場からお店の入り口までの通路にはたくさんの果樹たちが。





桃の木に、イチジクの木。





美味しそうに熟れた果実は見ていても楽しい。



お店は古民家の一軒家。

中は和モダンでお洒落な空間。





料理も美しく、献立はその日の畑と相談がモットーで、食材は畑から摘んできたばかりの旬の野菜と果実が中心。





素敵なレストランに連れてっていただき、色々なお話聞けて楽しかったです^ ^

松本さんありがとうございましたm(_ _)m

『山形食べる通信』

http://taberu.me/yamagata/





そして翌日は、酒田市に移動。

Farm 224の堀野さんから聞いた、

「田んぼに人が入る事で収量が上がる」という論文で博士号を修得された

『荒生 秀紀』さんの所に向かいました。

荒生さんは今まで私たちが訪れてきた農家さん達とは全く違う異質の方。

生産するためと言う農家ってより、どれだけ良い物を作るにはどうしたら良いかを、とことん探究し続ける、農の化学者と言った感じ。

お会いして間も無く、荒生さんの田んぼに連れて行ってもらいました。

荒生さんが営む田んぼは約2町7反。

この内、試験用に栽培している広さが約1町8反。

究極の栽培を探究することで、半分以上の田んぼを試験栽培用に使っています。



きっちり除草する田んぼもあれば。



あえて除草をしないで生育を見守る田んぼも。




この田んぼも良く見ると、生育が良い稲は色が濃く見えていて、色が薄い部分は生育が悪い部分。

通常の農家はこれだけで「今年は失敗だ」と判断するところだが、荒生さんの研究はここからが始まり。

では、『なぜ』同じ田んぼ内でこの違いが出たのか?

荒生さんのすごい所は、その『なぜ』を追求する『探究心』と、理論を『化学的』に証明できる力にある。




荒生さんはこう言います。

「例えば30年やってる農家さんが居たとする。去年やった方法で80点の結果が出たらまた来年、同じ方法で80点を取ろうとする。

来年天候が悪くて60点だったとしても天候のせいにして80点とれたやり方をまた翌年もする。

それじゃあ結局1年生と変わらない。行動を変えるから結果が変わる。言い訳をしていたら良いものは出来ない。」


「ところでコーヒーは好き?最高の湧き水がある所に案内しますよ」

と、荒生さんの車に乗せてもらい約30分ほど山道を登って行きました。



着いたのは知る人ぞ知る湧き水の名所。



しばらく山道を歩くと、







到着!!



ここは鳥海山の伏流水が山腹から湧き出ている様子が身体の「どうっぱら」という例えで胴腹滝と呼ばれていて、

2カ所から噴き出しているのですが、右と左の味が違うと言われています。

そのため、この水を汲んでいる人の中には右の水を汲む人、左の水を汲む人、半分ずつ混ぜる人など好みで別れ、

山深く雪も多いのにもかかわらず、冬でも凍ることがなく、年中水汲みの人が絶えないそうです。

今回は右手からの水でコーヒータイム。



コーヒー豆はGuatemala。荒生さんの友達で拘りの豆屋さんがセレクト。

荒生さん自前のミルでコーヒーを作っていただきました。



挽きたてのコーヒー豆を最高の湧き水で、素晴らしいロケーションの中いただくコーヒーはまさに絶品でした!!



色々なお話を聞きながら、自然の中でリフレッシュした後、帰宅。
荒生さんのコーディネートのセンスと言い、話の面白さと言い、まだまだ長居したかったのだけれど、次の予定を控えていたのでここで失礼しました。

荒生さん、色々なお話、来て得するような最高な所に連れて行っていただき、本当にありがとうございましたm(_ _)m





荒生さんと別れてから車を走らせ約2時間。

山間地帯にある大江町に到着。

この町に移りすんで就農3年目の

『はしもと農園』さんにお邪魔しました。



はしもと農園さんは、旦那さんの光弘さんと奥さまの彩子さんのお二人で田んぼ8反、畑5反、大豆3反を切り盛りされています。





最近では果樹のキュウイなども始められ、

無農薬・無化学肥料で、作物や土の状態に合わせて自家製ぼかしを使用しています。

冬場は1メートルぐらい積雪があり、

海側と内陸側とでは、山を挟みだいぶ気候が違い、雪深い地域では果樹の木が積雪で折れてしまうことから、野菜が出来る環境かどうかは、果樹が一つの目安ライン。との事を橋本さんに教えてもらいました。

確かに山形県では山が多く、庄内平野などの平野部ではお米や野菜作り、山の斜面には果樹のハウスが立ち並んでいるのがよく見られました。



冬場は雪が降る地域なので、秋冬野菜の白菜やターツァイなどは雪の下で保管をし、出荷の時を待たせるのだとか。

旦那さんは将来はセルフビルドでお家を建てたりとか、石油燃料に頼らない暮らしをしたいとおっしゃっていました。奥さまにも聞くと、「楽しくない事はしたくない」と笑顔で答えていたのが印象的でした。

橋本さん、貴重なお時間をいただきありがとうございましたm(_ _)m






本日最後に伺ったのは、

以前お邪魔した村田町の『村岡農園』の村岡さんにご紹介して頂いた、

宮城と福島の県境に位置する、丸森町で不耕起自然農をやられている

『きたむら自然農園』の『北村みどり』さん。

山形県を後に、宮城県にカムバックしました>_<!!


みどりさんは就農して24年半の大ベテラン。畑に着くと笑顔で迎えてくれました。



丸森町は福島の原発からもそう遠くない距離に位置している為、みどりさんは震災後、出荷数が約1/4に減少してしまったそうです。

その時の辛い想いを私たちに伝えてくれました。『最初はここの土地から逃げたいと思った。数値の検査を今後もずっとやっていくのかと思ったら辛くなった』



しかし、『汚したのは自分たち人間なのだから、この自然を捨てるのは人間のエゴなんだ』と思い、自分がその土地に残り、この状況に合った暮らしを体現し、みなさんに提案する事を決意されたそうです。



その形の1つが、市民と農民による、みんなの放射線測定室「てとてと」。



だれでも測れる、あたりまえに測れる、幸せに生きていくために測れる、元気に生きていくために測って考える。

というプロジェクトです。

みどりさんは、てとてとを社会の役に立つ形にしたいとおっしゃっていました。

そして、いずれ自分の野菜が欲しいと言ってくれるお客さんのためにと。

辛い事があっても、味が美味しいからとお客さんに言ってもらえると勇気をもらえると嬉しそうにみどりさんはお話してくださいました。



こうした、震災の影響を受けた方のお話を聞くのは初めてだったので、すごく心が締め付けられる思いと同時に、とても勉強になるお話が聞けた事、みどりさんに感謝です。

みどりさん、貴重なお話ありがとうございましたm(_ _)m







ヒロフミ&ゆり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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おいたま地方ノ巻

今日は山形県のおいたま地方から農を通じて世の中を変える活動を『本気』でされている2人に会ってきました。

その理論を聞けば穴がない本物で、決して夢を描いている非現実者ではなく、超現実的でリアル志向のお2人。

まずは、山形県のデラウェア(ぶどう)生産量が日本一の高畠町で自然栽培のお米を作っている

『第十四代 中川吉右衛門』さんの所にお邪魔しました。



高畠町では14代も続く有名農家の中川さん。

しかし最初からすんなり農業を始めたわけではありませんでした。

当時の中川さんは、地元の発展や活性化にも自国にも全く興味がなく、いうなれば個人主義傾向が強い人間でした。

田舎町が大嫌いで、古い体質の風習や慣例に辟易していて、家を出てからはずっと東京で仕事をしていました。

そんなとき、偶然あるTV番組で「奇跡のりんご」をつくる青森の百姓のドキュメント番組をみたのです。

感動するとかそういった感情ではなく、自然に涙がながれ落ちました。

「自然栽培」を知った瞬間でした。

この農業であれば、人生をかけてやってみたい!そう強く思いました。

そして、この農業であれば、いまの農業が抱える問題や、地域の問題、ひいては国が抱える問題を良い方向に変えていくことが出来るのではないか!?と大きな夢を持つに至ったのです。



日本の慣行農法(現代農法)は農薬や化学肥料を大量に使います。その量は今や世界第2位。

なぜ、それだけの薬物を使わないといけなくなったか、の根底には『人材不足』の問題が大きいと中川さんは言います。

人がいないから、除草剤を撒く。

人が管理しきれないから化学肥料を使う。

化学肥料を使えば、虫がくるから農薬を使う。

消費者は値段で食べ物を選ぶからオーガニックのような手間がかかり高価な物がスーパーのような手軽に買える所には陳列されない。

と言う悪循環が続いています。

中川さんは「自然界はカオス!多様性こそがこの自然を作っているし成り立たせている。選択肢のない世の中こそ不自然だ」と仰っていました。



現実主義の中川さん宅で出していただいた、おいたま地方のみにある在来の『うす皮丸なす』



『四葉(すいよう)きゅうり』。



「農家の家で出された物が不味かったら夢なくなるでしょ笑」

と仰る中川さんの言う通りめちゃくちゃ美味いんです!!

全ての農業が自然栽培になれとは思わないが、有機栽培が全体の0.2%って数字は明らかにおかしい。不自然すぎる。

この数字が10%にでも変われば世界は変わる。と中川さん言います。



農=食。この1つでも見直すことで当たり前の全てにおいての固定概念が変わると。

これから必要なビジネスの話もたくさんしました。

想像で感動するくらいイイ循環のビジネスモデル。

物凄く有意義な時間を過ごしました。

最後は車まで見送ってくれて、バックミラーで見えなくなるまでずっと見送ってくれていました。

中川さんは講演、イベント活動、ラジオや雑誌、様々な媒体に出演して全力で農を発信し続けています。時には自民党本部の農林省の元に尋ね、自然栽培を理解してもらいたく訪れたりと。

賢くて男気がある中川さんに感銘をうけました>_<

中川さん貴重なお時間、お話、本当にありがとうございましたm(_ _)m










続いて伺ったのは、米沢市で自然栽培の蕎麦を栽培されている

『山形ちば吉』さんの所にお邪魔しました。



第一印象はとにかく楽しそうに生きてる方。

ご本人曰く、人の縁と運だけで生きてるとか>_<

ちば吉さんは元八百屋さん。中川吉右衛門さんとも付き合いがあって、お二人は5年前に知り合い意気投合。

中川さんの地域は米どころ、ちば吉さんの地域は昔から蕎麦が有名なのでちば吉さんは蕎麦を。

ちば吉さんは八百屋時代にお客さんから無農薬の野菜の問い合わせがあり、全国の農家さんを探し渡り、

たまたま見つけた自然栽培農家が作ったニンジンを食して、衝撃を受けてから農家になることを決意。

元八百屋で農業経験もなかったちば吉さんは、新規就農という立場から畑(場所)探しにも苦労されてようやく借りれた所が今の米沢市。

そこで中川吉右衛門さんとも出会います。

広大な農地を小さな耕運機1つで耕すちば吉さんの姿をみて、近所の農家さんもあいつは『本気』だな。と認められてからは、敷地を広げる畑も借りれたりと、徐々に地域に馴染んで行ったという。

今は37ヶ所の畑で約7町の広さをお一人で切り盛りされています。





ちば吉さんは人柄が買われて『竹あかりプロジェクト』の山形リーダーとして任命されています。

竹あかりを通じて様々な人との縁がすごく楽しいと仰っていました^ ^



竹あかりプロジェクトとは、熊本を拠点に全国各地で『竹あかり』を制作しながら自分たちのまちは自分たちで灯そうというメッセージを届けている竹アーティスト「ちかけん」と共に伊勢志摩サミットで訪れる方々へ

『竹あかり』で、おもてなしの心を届けようと

竹あかりプロジェクトが動き出しました。



また現在、「ちかけん」は、活動で得た人の環と彼らの類まれな実行力を以て、

熊本で被災者・被災地支援を行っています。

このプロジェクトには安倍総理の奥様、あきえさんも参加していて、ちば吉さんも何度か奥様とお会いしているみたいです。





ちば吉さんの本業の話に戻ると、



ちば吉さんのお蕎麦は、全国を駆け巡り、やっと見つけた工場で、十割の自然栽培で育てた蕎麦で作ることが出来た乾麺蕎麦。

そこでしか作れないもの。

ちば吉さんの蕎麦は日本一高いそばと言われてるお値段。

それほどに拘ったそばだからこそ値段は妥協しないんだそうです。

1番最初に作ったのが1000個。それをたったの3日で完売させてから、工場と正式な提携契約を結びました。

現在では、上海、ロンドン、イタリアからも話が来ていて、まさに世界に進出する前の交渉段階。

去年は上海の学校で講師としてオファーが来て、

今年は世界のインターナショナルスクールからも呼ばれているそうです。

ちば吉さんの目標は「まずはここの地域をディズニーランドのようにすること」

ディズニーランドのようとはミッキーを招致する意味ではなく、

例え高い入場料を払ったとしても、そこには『お金を忘れた価値がある』と言う意味です。



ちば吉さんはとても柔らかい空気で気さくだし、きっと色んな方に好かれる人なんだと思いました^ ^






ちば吉さん、貴重なお時間ありがとうございます。めちゃ面白かったです^ ^



中川吉右衛門さんもちば吉さんも性格や、やり方は違えど、ベクトルは一緒で、自分で出来ることを本気でやっていました。



カッコいいっす。







ヒロフミ





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上山ノ巻

今日は山形県上山市で自然農法の中でも炭素循環農法と言う方法で農園を営む

『Farm 224』さんにお邪魔してきました。



『自然農法』とは、

不耕起(耕さない)

不除草(除草しない)

不施肥(肥料を与えない)

無農薬(農薬を使用しない)

を特徴とする農法。



『炭素循環農法』とは、

無農薬で肥料を使わない。

畑を耕すのは表面5センチほど。

そして、大量の炭素資材を畑に投入するという農法。

この方法は、従来、一部の篤農家で実践されてきた農法でしたが、その方法はそれぞれの農家さんの経験則みたいなもので、一般に広がることはなかった。

それを自然の視点から観察し、誰でも実践できる理論的な農法としてまとめたものが『炭素循環農法』です。

作物の生育に必要不可欠な土の中にいる微生物。

この微生物たちのエサとなる炭素を大量に入れることで、微生物にとって居心地のイイ環境を作ることが出来て、作物に直接与える『肥料』の必要がなく、健康的に育つという農法。



今回、話を伺ったのは、炭素循環農法歴7年の『Farm 224』の代表『堀野 和弘』さん。

堀野さんは38年の社会人経験を経て、定年後に農業を始められました。



田んぼは約80a。畑は約15a。山菜畑は約30aをお一人で切り盛りされています。





堀野さんは「自然農法とは、本来、安全な食べ物をリーズナブルに売るのが目的なので、私は無農薬やオーガニックをうたわずに直売所やスーパーに普通に卸しています。」と言う信念をお持ちでした。

事実、堀野さんの畑では、パプリカの硝酸態は韓国産のパプリカの半分以下だという。

スーパーなどで売られているパプリカの多くは韓国産です。

『硝酸態』とは、多くの肥料を与えて栽培した野菜には、その分多くの硝酸態窒素が含まれる仕組みで、

人体に直接的に危害はないものの、体内で動物性のタンパク質と結合することで発ガン性物質に変わるもの。

自然農家は農薬の他に、化学肥料による栄養過多で発生する硝酸態の危険性を懸念しています。

堀野さんの畑にあるピーマンをその場で食べさせてもらうと、エグミもなく、ピーマン独特の苦味もありませんでした。



話の中でも面白かったのが、山形大学農学部出身の『荒生』さんと言う方が、

学術的に発見されたこと。

実は田んぼの除草は機械でやるより人の手でやる方が収量が上がると言う話。

人が畑に入る事で、酸素が拡散され、光合成細菌が爆発的に増えることが解ったそうです。

除草をすることも大切だけど、人が田んぼに入ることが田んぼにとっても重要な意味を持つんですね。



江戸時代には、畑仕事が出来ない赤ん坊でも、よく田んぼで歩かせろと言っていたんだそうです。

この発見を元に荒生さんは論文をまとめ、博士号を修得されたそうです。

自然な栽培方法は、安全なだけでなく、作物にとっても、人との合理的な付き合い方。

ということなんでしょうね^ ^







ヒロフミ






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