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〜Counter Culture(対抗文化)〜横浜ノ巻

今までベジタブルジャーニーで色々な方からお話を聞かせてもらってきた中で、農業を始めるきっかけになったのが、とあるフリーペーパーだと答えた方が数名いました。

今回はそのきっかけになったフリーペーパー『RICE PAPER 88』の編集長を務めていた『菊地 崇(きくち たかし)』さんにお話を伺って来ました。

菊地さんは1963年岩手県生まれ。カルチャー・マガジンのパイオニア的存在であるSwitchの創刊に参加。
退社してタイで1年間過ごし、そこで人生における旅の視線、世界視野の大切さを知る。
帰国後はフリーライター、講師として活動しBalance、Lj、88などその時代の先駆的な複数のカルチャー・マガジンで編集&執筆を担い、音楽のみならず紀行やインタビューなど、広く執筆活動をし、紙媒体をメインに、インターネット、テレビやラジオといったメディアまで、多角的に発信を続け、現在では新たにフリーペーパー『DEAL』を手掛けている。



当時の88はどんなコンセプトだったんですか?

88を創刊したきっかけは、当時フリーペーパーじゃない別の仕事で、オーガニックではないんだけど稲作農家を巡ってる仲間がいて、色々行ってるうちに米のフリーペーパーってないよねって話になって『米』に関するフリーペーパーを作りたいって事で始まったんだよね。

やるに当たってせっかくフリーペーパーを作るわけだから、農業に特化すると言うか『ライフスタイル』として農を捉えてる人に会って行こうと。
その人に色んな事を教わって行こうみたいな感じで始まったのかな。
米って考えてみれば日本文化の『核』じゃない?それで自分達も色々な人に会って学んで行ったって感じかな。



88は何年ぐらい創刊されていたんですか?

12年ぐらいじゃないかなぁ。
2003年から始まって2007年ぐらいから俺が編集長でやってたかな。
88は人に会って『学ぶ』って感覚が強くて、その学んでいるものを原稿として残していくって想いが強かったかもしれない。
あんな内容のフリーペーパーだからみんなに農業詳しいんですか?とかやってるんですか?とか言われたけど、そんな事は全然なくて、自分達も学んで会いたい人に会ってたっていうのが強いかなぁ。

何かメッセージを伝えようと明確なものがあったわけじゃないんですね。

まぁ、インタビューする人選んでる段階でそのメッセージは明解なんだけど。
ん〜 これは雑誌作りの俺の感覚なんだけど、明解なメッセージは編集部として出すものではないって思ってるんだよね。
でも選択の中で出てくるから、たまに明解なメッセージも出る事はあるけど、あくまでも伝える事がメディアの大切なとこだと思うからなんだよね。



最近は88でやっていたような農関連の内容はやったりしないんですか?

やらないわけじゃないんだ。
去年の12月から始めた『DEAL』の方では在来種でずっとやってる八百屋さんのインタビューとかはしてるんだよ。
農関係とか食べ物関係もやりたいことはやりたいと思いつつDEALでは地方発信と言うか、自分の住んでる場所、生きてる場所へのこだわりを持った人の活動を応援していきたいのね。
そうなってくると必然的に農とか漁業とか第一産業は出てくるからいずれ出てくると思う。



菊地さんの現在に繋がる経緯を聞かせてください。

俺は基本的にはずーっと編集の人間で、ざっくり言うと20代はSwitchっていう雑誌を10年ぐらいやってて、30代がBalanceって言うフリーペーパーをやって、40代が88とLj。
だいたい10年周期ぐらいでやってる感じ。

学生を卒業してからそういう仕事をやりたくて?

卒業しないまま始めたね。
アルバイトなのかなデッチみたいな感じかなSwitchは。
Switchになる前身の時からやってたからSwitchで当時、編集長だった新井さんと出会って、新井さんのアシスタントみたいな事をずっとやってて、そこからそのまま編集へ。
生業としてこの道へっていうのは考えた事はないかなぁ。
成りたいなと思ったわけでもない気もするし。
成りたいなと思って突き詰めて行った方が言ってしまえばもっと有名編集者に成ってたかもしれないし。
Switchにもうちょっと居れば編集長にしてくれるとは言ってたんだけど、それが嫌で29歳で辞めたんだよね。
重荷になりたくないと言うか。
25歳ぐらいから副編集長だったから今思うとすっごい若いし、18歳から始めたから色んな楽しい事をさせてもらったけど、いつもSwitchって傘の中でやってるからもっと自由に成りたいっていうのもあったし。
だからもしかして賢く編集者として名を成したいと思えばそこに居た方が良かったかもしれない。

だからなんか楽しい事や、ずっと好きな事をやってるって感覚なんじゃないかなぁ。
っていうのと、88とかLjになる頃から上の世代で僕らが好きだなと思ってたライフスタイルだったりを今の時代と言うか、未来の時代へバトンタッチしていく務めがあるなと思ってて、繋いで行く意識を持つようになって。
それが88だったりなんだよね。
88は創刊から現在に至るまでずっと担っている発行人もいるし、初代の編集長もいる。それぞれの思いは違うんだろうけど、俺としては上の世代に創って来てもらったオーガニックなライフスタイルと言うか、自給自足的な地球が崩れないような生き方を下の世代に伝えていく為の1つのファクターだったと思って創ってたんだよね。
基本的なスタンスは『カウンターカルチャー』で。
Switchもカウンターだったし、カウンターカルチャーの1つのコンテンツの中にオーガニックっていうものがあって、自分としてはずっとカウンターの事をやってきてるんだよね。

繋げて行く位置と言うか、オーガニックや祭りだったり、そういう生き方って人として本当大切なものだと思うんだよね。
先達がやってきた事を解らないままそこでストップしてしまうのは本当に勿体無いと思ってて、それをちょっとでも繋いで行く事が自分の役目だなってところでやってるんだよね。
その発信してる先がたまたま88でオーガニックだし、Ljではフェスだし、っていう基本的にはオーガニックなライフスタイルを伝えることをSwitchからずっとやってる感じかなぁ。



菊地 崇のこだわりってありますか?

こだわりがない事がこだわりかな。
基本的にはこだわらないようにしてるし、こだわるのが嫌なんだよね。
って周りからはこだわりが多いって言われるんだけど(笑)
あとは編集するとか、人に話を聞く時とかは先入観がないように観ることと、物事を多角的に考えるっていうのは常にしてるかな。スタンスとしては。

自分で創ってるから言うのも変なんだけど、『紙』をメディアが持つ広がりって言うか、こういう出会いとかってネットよりもすごく大きいと思ってるんだよね。
人の心に残ると言うか。
そういう意味で言えばやっぱり紙のメディアを創っていたいし、創ってることによって会いたい人とは会えたり、会ってもらえるきっかけにもなるから続けて行きたいなと思っていて、まだまだ魅力ある人の事を紹介したいとか、応援したいって思う人はいっぱい居るから、その人の生き方だったりを一緒に勉強したりとか応援したりして行きたいよね。
その為には紙のメディアは良いし、必要だなと魅力的に思っていて、あとフリーペーパーのフリーの意味はどこでも置けること。
例えば2人(美土和)に100冊あげるから取材に行った時、面白い人が居たら渡してきてって出来るけど、売り本だとそうはならないから、そういう広がりがフリーペーパーには出来るし、ネットは拡散力があるんだけど、やっぱり核になるのは『紙』かな。
紙の持つ残り方と言うか繋がり方っていうのは残って行くような気がしてて、そこにこだわってるのかなぁ。



ネットで見る記事って忘れるんだよねぇ。
読み返さないし。
Switchを29歳で辞めて、その年に奥さんと結婚して、1年間タイで何する事もなく暮らしてたんだけど、 タイの島のバンガローとかに行くと旅人用に日本の小説の文庫本を置いてたりするんだよね。
自由図書館みたいになってて文庫本だと持っていっても置いていってもみたいな感じの所で、誰が見るか判んないけどいつか誰かの手に渡ってるかもしれないじゃない?
でもデジタルで自分の手にあると自分が死んじゃったら多分奥さんにさえも伝わらないし残らないと思うから、繋いでいくって意味で言えばやっぱり大切だなって。
これから紙でやる人は少なくなると思うんだ。
特に雑誌とか今は売れなくて減ってきてるから逆行するのかもしれないけど、だからこそ、そういう馬鹿っぽい人間が居てもいいのかなと思うし。
去年から自分が中心で始めたDEALも応援してくれる人が色んな所で出てくるんだよね。
そういうのが大切だなと思って。
今では自分の街で配ってくれるって協力してくれる人も結構出てきて、前はそうやって協力してくれる人が居なかったから自分達でやってたんだけど。
そういうのって凄くイイじゃん。
なんか言葉で言うとアレだけど凄いイイ広がりだなと思って。
って考えると35年ぐらいこういう物を創ってるからまだ自分はそっちを続けて行きたいなって想いかなぁ。


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ヒロフミ

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旅の準備#雑誌取材

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